わたしはずっと真面目で地味な女の子でした。遊びとかも知らないし、男性とお付き合いしたこともありません。もちろん処女です。 
 ていうかキスの経験もないんです。 
 お酒を飲んだのも大学に入って、クラブの新歓コンパが初めてだったんです。

 そんなわたしの秘密は、左足の太腿の付け根、内側にちいさなチョウテョの刺青があることです。親元を離れて下宿生活を始めてから、すぐに彫りました。ささやかな反抗だったんです。だって、同級生たちの話をきいてると、わたしって本当にいままで真面目なだけで、なんにもなかったから。髪もそめて、お化粧も少しだけ派手にして。服もかわいいのや色っぽいのやらを買い揃えました。 
 家はわりと裕福なので、仕送りはそこそこあるんです。わたしは大学生になったので、自分でバイトして遊ぶお金くらいは稼ぐつもりだったんですが。

 で、コンパです。 
 お酒にはわりと強いみたいです。自分がどれくらいのめるかもわからないので、イイカッコしてすすめられるままにグイグイやってました。ちょっと気持ちよくなってきました。 
 女性の先輩にとめられたんですが、「このくらい大丈夫です」って言っちゃったもんだから、みんなが面白がって「かずこ、潰しちゃえ」とかって、どんどん飲ませられました。 
 気がついたら、グラングランになってたんだけど、正常な判断力を失ってるなんてこと本人にはわからないですよね。わたしは調子にのって、チョウチョを見せてしまったんです。